「定期的な運動をしましょう」
「できるだけ歩きましょう」
この記事にたどり着いたあなたならもはや耳にタコができるほど聞いたことでしょう。
ですが皆さん、やはり運動は認知症予防においてものすごく大事なこととして位置づけられます。
今回の記事の結論ですが、運動をすることと認知症予防は、もはやイコールと言ってもいいぐらいです。
今回の記事が皆さんの健康な生活のお役に立てれば幸いです。
運動が認知症予防になる?
運動をすると認知症予防になるのは多くの学術記事や研究機関によって明らかになってきています。
認知症全体の60%を占めるアルツハイマー型認知症の危険因子の寄与率を計算した研究によると、
運動不足の人を10%減らすことができると約38万人、
25%減らすことができれば100万人近くのアルツハイマー型認知症の患者を全世界から減らすことができると推計がされているそうです。
※引用文献:Barnes, D. E. & Yaffe, K. (2011) The projected effect of risk factor reduction on alzheimer’s disease prevalence. The Lancet Neurology, 10, 819-828.
そして近年では脳由来神経栄養因子(BDNF)というものが注目されています。
これは脳の神経を成長させ、保護してくれる物質(たんぱく質の一種)なのですが、
運動によって分泌を促すことが確認されています。
これにより脳が萎縮することを抑えたり、認知機能の向上が期待されます。
これを読んだあなた、運動をしてみたくなったのではありませんか?
その他運動をすることのメリット
まず運動をすると身体を鍛えることができるのは言うまでもありません。
ダイエットしかり、引き締まった身体は個人の心の満足感も高めてくれます。
そして運動はストレス解消にも繋がります。
歩く習慣のある人のほうが、習慣がない人に比べて幸福度は13%高まっていることが報告されています。
そして何より、運動をすることで健康に目を向けるようになります。
「せっかく運動をしているのにこんなことをしてはもったいない」という思考になっていくのです。
食事や睡眠など、生活習慣に良い影響を及ぼすのが運動なのです。
悪い生活習慣を排除して、ストレス解消にもつながる。
やはり運動と認知症予防は密接な関係にあると言えますね。
運動はどのくらいすればいい?
皆さんに推奨したいのが
今よりも日常生活の中で1000歩多く歩く
ということです。
気をつけていただきたいのは、今まで対して歩いていなかった人がいきなり1万歩を目指してしまうことです。きっと挫折してしまいます。
大人の歩数は10分の歩行でおよそ1000歩です。
初心者の方は歩くことに慣れることから始めましょう。
その後はスピードを上げて早歩きをおすすめします。
負荷の具合は個人差がありますので、適正はなかなか分かりませんが、
「軽く汗ばむ程度」
を意識して取り組んでみてください。
ちなみに余談ですが、1日8時間以上座っている人は、3時間未満の人と比べて死亡リスクが1.2倍になるという研究結果があるそうです。
引用:公益財団法人 明治安田厚生事業団
デスクワークの方々などは、ぜひ1日のうちに歩く時間を確保するなど対策していただければと思います。
運動の注意点
これは私の主観ですが、真面目な人ほど、こういう健康関係の話題では
「これが身体に良い」
とか
「これで解決!!」
という言葉に弱い印象です。
この世に絶対の法則はありませんし、運動量だって人それぞれです。
「あの人はあれぐらいしているから自分も」
という風にやる気を出していただくは結構なのですが、
きちんとご自分の身体状況と相談しましょう。
そして先にも書きましたが、最初からハードなことはしないようにすることをオススメします。
目標をやりきれないどころか、身体を壊しかねません。
運動することが目的ではなく、きちんと自分の健康に向き合うことが大切です。